(ライフイベント単位の一連の手続申請)
出生、入学、結婚/離婚、死亡等のライフイベント毎に必要な手続を一連で完備し、かつ複数の行政機関にまたがる手続も完了させることを可能としたシームレス・サービスの提供
(例えば、日本におけるシームレス・サービスの実現イメージとしては、市役所に婚姻届を提出した時点で、転入届の申請または転出届(結婚前に住居があった市町村に対して)の申請ができ、かつ他の行政機関(郵便局)、あるいは金融機関等に対して、住所変更の手続申請も同時にかつ自動的に完了する。)
<適用可能な情報技術>
当面は、双方向キオスク端末に焦点をあてるが、将来的には双方向ケーブル・テレビ、テレビ電話等のアクセス技術の応用も検討することが提案されている。ネットワーク技術に関しては、インターネット上の情報検索システム(WWW−WORLD−WIDE−WEB)を前提として検討する。
現在では、これらの提言をうけ、全米のいくつかの郵便局に設置してあるキオスク端末で一部のサービスが提供されている。このシステムは、WINGS(WEB INTERACTIVE NETWORK FOR GOVERNMENT SERVICES)と名付けられ、97年中には、各省庁との調整も終え、全面的な稼動に入る見通しである。また、2000年までには全米1万2,O00ヶ所にキオスク端末を配備し、サービス範囲の拡大を行うことも計画されている。
この様に、全米では、各政府機関が独自にワンストップ・ノンストップ・サービスの実現あるいは、郵政公社を核とした全レベルの政府機関を連携したワンストップ/ノンストップ・サービス、アクセス・ポイントの拡大及びシームレスなサービスの実現を目指し、全国的な規模で取組みを行っている。また、将来的には民間企業との連携も図られ、着実に情報スーパー・ハイウェイ構想に近づくことになるであろう。
最後に、シームレス・サービスを全国的に拡大する場合の今後の課題/留意点について以下に述べる。
・シームレス・サービス、すなわち行政領域の垣根を越えて情報の共有化を実現するには、国民あるいは住民に関する情報のプライバシーの保護、安全性/整合性の確保が重要である。これらを克服するためには、ICカードの利用促進あるいはユーザー認証方法/電子サインの照合方法等の技術を充分に検討したり、各行政機関毎に異なる情報に関する法律や規制等を充分に検討し、政策の見直しを行
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